ソボ洞

霜津山から見たソボ洞(左)とコカシ洞

霜津山から見たソボ洞(左)とコカシ洞 03.09.06
 
 

ソボ洞 739.2m 本巣市(旧本巣町) 2005年5月15日  地図はコチラ

《ソボ洞について》

 初見は「美濃の山 第2巻」

 最近、上梓された「奥美濃とその周辺の山 130山」にも記載されている。

 以前、霜津山から見た、この峰に立ちたいと思っていた。しかし、下見で入った

 谷山林道はとてもカローラでは進めず全長3998mの半分しか行けなかった。

 所がこの前、地図を眺めて気がついたが国道418号の尾並坂峠西の本谷から幅員3から

 5.5mの林道がコカシ洞の手前1000mまで入っている。これを使えばソボ洞に行ける

 かも知れない。そんな訳で勇んで家を出た。

《本谷・林道「伊自良〜根尾」線》

倒木の詰った本谷

 本谷の林道は完全舗装されていて快適。1kmほど走り、

 ヘアピンカーブの所から谷を見ると、20年生位の桧の

 倒木が谷をふさぎ、とても歩ける状態ではない。

 更に走ると地図よりも500m位延びていて工事中。

 ノリ面に階段があり尾根に上がれるようになっているが、

 とても踏み跡が あるように思えず引き返した。

 しかたなく樽見から157号線に入り金原に向かう。







《金原谷・林道「谷山」線》


 登り【駐車地点−35分−作業道入口−20分−尾根の取付き−55分−山頂】
                                           (引き返した 分は省略した)

 下り【山頂−40分−作業道出合−20分−林道出合−35分−車】

谷山林道標識

 谷山林道に入るとすぐに舗装が切れる。林道が右岸に渡る橋の辺りに車を

 置く。起点から1.4kmぐらいの地点。まだ行けると思うが無理は

 止めておく。

 車高の高い車なら終点まで楽に行けるのに、などと考えながらも林道は歩くものとも思う。

 この谷は狭く、合流する沢は滝になって落ちてくる。20分行くと林道が右に分岐している。

 更に15分で「奥美濃・・・」にあった作業道が左に分岐していた。

 ここから少し行くと林道が崩壊していて、その先で行き止り。谷は二俣になっているが

 どちらにも踏み跡は無い。小雨の中で背丈ほどのヤブに入る気がせず、断念。

 さて困った。今日は本谷から入山するつもりでいたし、最悪でも金原谷をつめてソボ洞と

 コカシ洞の鞍部からのルートを予想していたのでソボ洞以南の地図は印刷して来ていない。

 5万分の1「谷汲」はもって来ているが、これでは地形は読めない。

《根尾開発の作業道》

作業道入口

 とりあえず「奥美濃・・・」の記述を思い出して

 作業道に入る。相変わらず雨が降っていて、

 視界は悪いが対岸の尾根は見える。

 二つ目の大きな谷の辺りから林道は下り始める。

 どうしようかと尾根の向きを見ながら考える。

 と、足元を見ると何やら異物。

ギャー、カモシカの頭骨がこっちを見ている、

 毛皮も残っている。それ以上見られず、骨格は残っていたのか分からない。

 林道入口から30分位歩いたと思うが長い尾根の先を林道が横切っているのが見え、

 あの尾根を登るのは大変だと思いUターン。地図は無いし、有ったとしてもこの林道は

 載ってはいない。視界が悪く本峰が見えないし、と思っていると雲の切れ間から鉄塔が

 見えた。距離・感じからしてソボ洞の鉄塔かも知れない。角度は360°真北。

 谷に入ろうかとも思うが、雨降りだし。尾根に付こうと思うがガケだし。

《尾根取り付き》

尾根の取付き

 更に戻ると、良い感じの尾根が現れた。

 ここから鉄塔を見ると333°。
          (西偏7°で補正)

 ジャスト、この尾根に入ろう。地図が無い

 ので分からないが、とにかく尾根の上を

 行く。最初は桧の植林の中に割りとしっ

 かりした踏み跡があり、赤いクイもある。

 しばらく行くと尾根が広がり雑木が混じり

 だすと踏み跡は無くなる。            尾根の取り付き(左の山の奥に鉄塔が見える)

 赤いクイは続いているが見落とすので

 マーキングをしていく。テープのたぐいは全くなく、心細い。しかし、間伐はしてある

 ようで、間伐候補の木にテープが巻いてある。左植林と右自然林の境界を慎重の登って

 行くと谷をはさんで鉄塔が見えた。送電線の向きからして後少し。こちらの鉄塔が見えると

 山頂手前のピークで初めてビニールテープがあったが、南側の主尾根を上がって来た人の

 物かも知れない。

《ソボ洞山頂》

山頂より望むコカシ洞 釜ヶ谷山と霜津山(右)
           山頂より望むコカシ洞                     釜ヶ谷山と霜津山(右) 

 鉄塔のもとに行くにはササヤブがあり最後の苦労、これで三角点があれば間違いない。

 あった。鞍部の向うにピークが見えるコカシ洞。尾根の取り付きから55分くらい。

 釜ヶ谷山・霜津山はどうにか見えるが、他の山は雲の中。

 でも、標高はあまり変わらないのに、霜津山は低く、釜ヶ谷山は高く見える。

 それほど、ソボ洞は高いのか。

 素振谷林道(日当から入ってる林道か)はソボ原とコカシ洞の鞍部を越えているのが見える。

 もしかすると谷山林道の最初の分岐につながっているのか。

手入れされた植林

 山頂南のピーク辺りの植林がきれいに手入れされていた

 事といい、本谷・宮井谷・金原谷に送電線の巡視路の

 標識がない事を考えると、日当からの林道は使われて

 いるのかもしれない。



《下山》

 どうにか足りたヒモをはずしながら、以前は16本を2組持っていたのに、何時から1組

 しか持ち歩かなくなったのか考えていた。

 40分で尾根の取り付きに戻った。ここに目印をつけようと木にヒモを巻き、落ちていたクイ

 に「ソボ洞」と書いて地面に挿したが・・・

 やはり山に印をつけるのは止めにした。地形図を読む楽しみは残しておこう。

《下山後》

 まぐれとは言え最短のルートを行くことが出来、大満足。

 コカシ洞には行かなかったし、鞍部にも下りなかったのは手抜きだったよう気もするが

 小雨の中では行動力が減少するのはしかたないとあきらめた。


美濃一人山名録05ソボ洞