表山

笙ヶ岳から望む表山
笙ヶ岳から望む表山−2003.01−

表山 838.5m 養老町 2006年9月29日 地形図「津島

【登り:駐車場−35分−登山口−90分−山頂】

【下り:山頂−25分−アマゴ沢下降点−35分−もみじ峠−70分−車道出合−20分−駐車場】

《表山について》

ルート地図2003年1月13日笙ヶ岳に登った日、本当は表山も目指していた。アマゴ沢を行こうとしたが雪がうっすらと積もっていて、狭い谷を歩く自信がなく断念した。

今年の春「鈴鹿・美濃の山歩き」さんが養老公園の車道から柏尾谷とヒウチ谷を分ける尾根のルートを歩かれた。それで地形図を見てみると破線が有り、「アッ、いけるんだ。」という事に気が付いた。

また、最近立ち読みした「岐阜の山旅」にも掲載されていた。

それで、出来れば三角点から最高点(北西のピーク)を通って境界尾根を歩き柏尾に下って周回しようと思い出掛けた。

《駐車場へ》

養老公園から滝駐車場(上部)に向かって登って行くと4つ目のカーブの退避所には落石防止の工事関係の作業小屋が建っていて車は置けない。また、2つ目のカーブの所には駐車に関する注意書きがあり駐車しずらい。

しかたなく公園の駐車場に車を置いた。養老山と笙ヶ岳を歩いた時は滝駐車場に置いたが、もう二度と来ることが無いと思うので遊歩道を歩く事にした。

《尾根の取付きへ》

登り口遊歩道を歩くがまだ早い時間帯なので観光客はいない。でも帰りの事を考えると憂鬱になる。山では人に会う事がないのでいつもひどい格好をしてる。この身なりでは観光客の中では浮いてしまいそうだ。

滝を見て車道にでる。せっかく登ったのに下って歩く事15分,下から4つ目のカーブの所に着いたが看板らしきものは無い。しかし一目瞭然、カーブのテッペンに踏み跡があった。



《山頂へ》

照葉樹林の中を行くが、クモの巣がすごい。家の方のクモの巣は平面的なのに、ここらのは立体的で払ったつもりがまだ残っていて顔に絡んで来る。ストックはクモの糸で輪郭がぼけて見える。

下界そして杉から桧に変わり、さらに二次林になると中間地点。時折下界が望めるが霞んでいて遠くまでは見えない。

しばらく行くとヤブの中に高さ1m位の潅木のトンネルがあちこちに出来ていて、辺りの地表は荒れている。もしかするとカモシカの遊び場なのかもしれない、いやイノシシかも。

ただこのヤブは人間には少々つらい、くぐるには低すぎ強引に進むと葉っぱの無い枝がシャツに引っかかてしまう。

その上、植林の中で手袋を落としたので今日は素手で払わなければならない。

これを抜けると間伐はされている植林帯に入る。そして、また照葉樹のヤブ、ポンと三角点に出た。

《山頂にて》

 西北の峰(最高点)  三角点
         西北の峰(最高点)                              三角点

北西のピークが見えるがかなり遠い、それにヤブは深そう。とても予定通りには行けないと悟った。辺りを探すと西に向かってテープが付いている、それと真北に赤いビニルテープも。後者は却下して前者を採用することにして、三角点でお昼にした。

それにしても狭い2m×1m半、その上にコケも生えている。標石の周りにコケのある山は珍しい。

《下山》

西向きの目印に導かれ進むと切開きが。ここがこのピークの最高点だった。笙ヶ岳が望められるように木が切ってある。切られた方に感謝。さてと考えた、戻るか。よく見ると南に向かって黄色いビニルテープがある。これは境界尾根に導いてくれると確信し、下る事にした。

 笙ヶ岳  アマゴ沢への下降点
            笙ヶ岳                                アマゴ沢への下降点

尾根の上には明確な踏み跡があり、目印も続いていて安心して歩く事が出来る。25分でアマゴ沢に下り、後は適当に歩きやすいところを探して下って行くとすぐに笙ヶ岳のルートと出合った。

ここからはアセビ平(牧場跡)まで出て、一部は作業道を使い長い林道歩きをした。滝谷右俣では数ヶ所で砂防ダムの工事をしているがそれ程危険な谷とは見えない。養老ノ滝を保護する為なろだろうか。
滝からは左岸の遊歩道から車道に出たので観光客に会わずに車に戻る事が出来た。

《参考資料》

通行禁止のカンバン右は登山道入口にあった案内。これと地形図を見比べると、古道の位置が地形図では少し下にずれているようだ。

アセビ平への階段の登り口に「養老山へ」の古いカンバンがあったが、あれが古道の入口か?もし、次があれば確認しよう。それと尾根道も。

《問題点》

「美濃の山(第1巻)」には北西のピークを表山としている。今回、山名票は三角点とそのピークに2枚あり表山となっていた。
「鈴鹿・美濃の山歩き」さんの記録によれば、北西のピークには「裏山」の山名票があったという。
困ります。

井出ノ小路山も点名「中の谷」を山頂としている本もあるが、こちらは地形図に山名が記載されているのでやはり北峰が山頂でしょう。

そこで考えました。やはり山は麓から見て山名が付くと、カシバードでエィ。残念、三角点のピークは大きく、三角点の向こうに北西のピークが奥山で望める。やはり住民の方の聞き取りが必要か。
ちなみに、点名「表山」は柏尾谷左岸にあります。



美濃一人山名録06 表山