タカネ

関市洞戸事務所付近からタカネ(左)と高賀山
関市洞戸事務所付近からタカネ(左)と高賀山

タカネ 1050m 関市板取地区 2007年10月28日 地形図「美濃

【登り】 P8:35−143番9:05−142番9:25

      −141番9:55−140番10:30−山頂11:20

【下り】 山頂11:25−林道12:00(お昼)12:20

     −140番12:25(引返して)12:40−P14:10

《タカネについて》

「美濃の山 第2巻」の高賀山の項に山名が載っている。
Webでは「よっこら山歩き」さんがオオレ洞の林道から登られている。
僕は白谷からのルートを探していたが、とても歯が立ちそうに無い。

ある日地形図を見ていたら送電路がある事に気が付いた。当然、巡視路があり高賀山とタカネの鞍部までは行けそうだ。
あとは鞍部からヤブだそうだが行けるだろうと判断した。
ただ、三角点は無く、標高点でも無い、どこが山頂やら。

「美濃の山」では境界尾根のすぐ西のコブを山頂としているが、数値地図の標高データでは更に西のコブの方が高い。よく分からないが何か目印でもあるだろうと出かけてみることにした。
気持ちが萎えなければ高賀山の周回も狙ってみる。

《高賀山登山口駐車場へ》 

国道256号を右折して高賀神社への道に入る。何年ぶりだろう。ちょうど美濃の山に通い始めた頃にできた丹波哲郎の「瞑想の館」も廃墟になって久しいのか。当時はバスが入って行くのを見た事があるが。

この異様な建物は金田一耕助シリーズ、さしずめ「犬神家の一族」にでも出てきそうな雰囲気がある。
高賀神社は帰りに参拝することにして林道に入り、駐車場に車を置いた。

《巡視路》

林道を歩き、分岐をどちらに行くかを悩む。とりあえず右に行ってみるとちょうど高圧線の下に巡視路のカンバンが有り「#143へ」となっている。桧の植林の中の巡視路を登って行くとすぐに143番鉄塔に着く。
(注 : 鞍部の1ツ手前の鉄塔本体の番号は41番と確認したが発電所の距離からすると100番台が正しいと思う )

 巡視路入口   142番とタカネ
             巡視路入口                              142番鉄塔とタカネ

鉄塔の周りで142番鉄塔への案内を探したが何所にも無く、仕方ないので左手の道に入ってみた。ちょうど送電線に沿って道は続いている。やがて植林から抜けると広く切開かれた所に出る。

142番鉄塔を通過するとかなり太い桧が伐採された斜面の下を通る。足元の不安定な道は保守されているが抜けてしまっている箇所もかなりある。2次林の中を行くと谷を越えるがルートが分かりずらい。

 伐採地   巡視路
               伐採地                                   巡視路

そして、また切り開かれた斜面に出る。南には高賀の集落、北にはタカネが望まれる。141番鉄塔をくぐるとタカネは更に大きくなり黄葉も青空を背景にきれいに見える。

 左点名添又 右点名権現山T    141番からタカネ
     左:点名添又 右:点名権現山T(帰路にて)                    141番鉄塔からタカネ

141番鉄塔からは東側のよく手入れされた植林の斜面の、尾根と谷の間を電光形に登って行くが結局尾根には乗らず、その手前で折り返してようやく140番鉄塔の広場に出る。
140番鉄塔から直接鞍部に下る道はなく、東の尾根に切開きと林道に下る道がある。尾根上の道はきれいに切開かれていて、これはもしかすると高賀山に向かう新しいルートかも知れないと思った。

 140番からタカネ(植林の境が分かる)   尾根上の分岐
     140番鉄塔からタカネ(植林の境が分かる)                      尾根上の分岐

《林道から鞍部、山頂へ》

とりあえず林道に下り、鞍部を見に行く。取付きは草に埋もれていて不安になる。もしかすると140番鉄塔から見えた植林の境を登った方が良いように思われたがやはり鞍部に上がった。腰くらいの高さのササが茂っているが足が地面につかない程のヤブではない。

 鞍部   ササヤブ
               鞍部                                  ササヤブ

今日はマーカーを付けずにコンパスだけで歩く練習をしようと思っていたが右も左も同じような斜面になると先人が残したビニール紐だけでは不安になり、紐を付けた。20分位ヤブを漕ぐと植林に出、その境を行くと植林の最上部になり、ここが地形図上の東のコブなのだろうか。

ここからは2次林で、またヤブになり高低差の無い尾根を行くと小さなコブがあった。更に先に行ってみたが下る一方なのでこのコブを山頂として写真を撮った。展望も無く、すぐに下山にかかる。

                 山頂?
                              山頂?

《下山、林道へ》

植林からヤブに入るとマーカーの間隔を広くとった為か、すぐにマーカーを見失ってしまった。高賀山は見えるがだんだん不安になり左左に寄ってしまう。気が付くと植林が見え、ヤブから出てしまった。

こうなると人は弱い。数本付けてきたビニール紐を回収するだけの為に、もう一度ヤブに入る気にならなかった。植林の境を下ると若い植林になり正面少し右に大きく高賀山が望まれた。

この若い植林の境は尾根上にあるが、尾根の林道出合は当然ガケになっている。仕方なく左の谷に下りて林道に出た。この谷の左岸には大きなハシゴが設置されている。

 高賀山   植林作業用のハシゴ
              高賀山                              植林作業用のハシゴ

《140番から道を東へ》

絶対に誰も来ない林道に座り込みお昼にした。この道はいずれ広域林道として高賀山の北を回り込んで御坂峠北の林道とつながるのだろうか。

休憩後140番鉄塔に戻り東に向かう道に入ってみたがすぐに尾根を離れトラバースして、一向に尾根に向かわないので引き返した。残念ながら高賀山へはヤブを漕ぐ以外にはなさそうだ。しかしツワモノはいるようで尾根に乗る地点の目印かビニールテープが巻いてあった。
(注 : あとで気が付いたが、この道は139番鉄塔への巡視路のようだ。)

 中美濃林道   140番鉄塔から白山<br>
              中美濃林道                           140番鉄塔から白山

《下山》

不安定な巡視路で幾度も足を踏み外しそうにありながら、ようやく林道に出合、車にもどった。

《その他の事共》

最近は尾根道ばかり歩いていたので急斜面を横切って歩くルートは久ぶり。そのせいか筋肉痛が残ってしまった。残ると言えばビニール紐も残してしまったが・・・・・。


祝 中日ドラゴンズ 日本一 07/11/1

《後記》
11月2日にカッペさんから高賀山・140番鉄塔の間に踏み跡があるとのご教示を頂ました。
この旧境界尾根を使えば、高賀山の違う姿が見えてくるかもしれません。
感謝。



美濃一人山名録07タカネ