天狗山を背景に鉄嶺山(反射板から・中央のコブ)
鉄嶺山 673.0m 揖斐川町藤橋地区 2007年12月8日 地形図「横山」
駐車地点 | 9:30 | 反射板発 | 12:25 | |
鉄嶺山 | 10:50 | 15番鉄塔 | 12:40 | |
鉄嶺峠 | 11:20 | 16番鉄塔 | 12:55 | |
鉄嶺峠発 | 11:40 | 分岐 | 13:00 | |
15番鉄塔 | 11:50 | 林道終点 | 13:20 | |
反射板 | 12:10 | 駐車地点 | 13:40 |
《鉄嶺山について》
初見は「美濃の山 第1巻」。
昔から言い伝えられた地名に漢字が当てられ、その漢字が別の読みをされ、それが地名として広まることがあるようだが、この「鉄嶺山」はさらに複雑に変化していると言う。
くろがね | とうげ | ||||
鉄 | 嶺 | 峠 | |||
くろ | が | ね | とうげ | このように変化していると言う | |
てつ | れい | (山) |
「MIHARUの山歩き」さんが「山に歴史を求めて」で詳細に考証されているので、ぜひ一読願いたい。
また、その中で地名に関して問題提起されているが、これに関しても考えなければならないと思う。
鉄嶺山」なる山名は現地名称ではなく、何れかの登高家が名付けた私称であり、現地現称を優先するならば「中の原山」もしくは「中の原の丸山」。もし新たに命名するならば素直に「黒金山」がいいのではないか。(『坂内村誌』を要約 2012/8/10追記)
ルートは「山歩記」さんが歩かれた記録を参考にさせて頂き、最初は時計回りで歩こうと思いましたが、山頂の東の尾根をはずさずに下るのは難しそうなのでやはり反時計回りにしました。しかし、それでも間違ってしまった。
《西横山へ》
岩坂トンネルと乙原トンネルのおかげで谷汲から久瀬に抜けるのは本当に楽になった。とは言っても紅葉の時期はやはり敬遠していたが、もう良いだろうとこのルートで横山へ向かった。
岩坂トンネルを通過すると前方に大きく塔の倉が望まれるが、ここら辺りが積雪するにはまだまだ早いようだ。
西横山の集落の中を抜け、お寺の横を通り、北の谷林道に入る。狭い林道で、2回谷を渡り竹やぶが終わった辺りに車を置いた。
岩坂トンネル西口から望む塔の倉 林道北の谷線入口
《鉄嶺山へ》
右の斜面に入ると立派な道がある。「山歩記」さんによると共聴アンテナがあるらしいがすでに撤去されている。(以前に村内を光ケーブルでネットワークしたと記憶にある。)
登って行くと横山ダムを俯瞰し、小津権現には見下ろされている。そんな快適な尾根道も500m付近で尾根が合わさる手前からは潅木のヤブになる。
もし山頂から境界尾根が分からなければ、この尾根を下山しなければならないので残置された真新しいピンクのビニール紐の向きを良く見えるように直しながら登って行き、最後のヤブを抜けると三角点の切開きに出た。
尾根道 山頂
《鉄嶺峠へ》
三角点の切開きからすこしヤブを抜けると気分の良い尾根が続いている。天狗山は機嫌が良さそうだが、湧谷山は不機嫌そうだ。こんな尾根なら何所までま歩けると快調にとばして行くと、すぐに680mのピークに立った。
尾根道 木間越しに望む反射板と815m峰
ここで左折して南の急な斜面を下ると突然白い物が目に入った。鉄嶺峠のお地蔵さまだ。白いタオルをまといビールとお酒が供えある。100年以上もこの地に居られたとは見えないくらいにきれいなお顔をしておられる。
680mからの下り 向き変わり地蔵
さすがに寒谷からの風は寒く少し登った場所の風裏でお昼にした。この辺りからはようやく小津権現の山頂が望まれるが、天狗はすでに不機嫌になっていた。
《15番鉄塔から反射板》
境界尾根は歩きやすく、すぐに15番鉄塔に着いた。鉄塔の後ろにはピンクのテープが目に付く。その先にある物、それは当然登り始めてすぐに気が付いた北の谷右岸に見えた反射板に違いないと考えた。ピンクのテープにペイントマーク、迷うことなく反射板に着いた。
素晴らしい展望、天狗から小津権現、下を向けば横山ダムから横山の集落、ただ残念な事には山頂部は雲の中にあり全容は見えない。
天狗山 横山ダム
出来れば天気のいい日にもう一度来よう。麓には時々日が差しているがいっこうに雲が取れないので15番鉄塔に下った。途中のやせ尾根から坂本の集落が望まれるが湧谷山はやはり雲の中だった。
坂本・広瀬の集落
《下山》
巡視路といっても大変な道、急勾配でしかも落ち葉の上に雪が乗っていて、すべるすべる。1歩1歩慎重に足を置くが滑る。ようやく16番鉄塔を通過して植林に入り一安心すると、雨が本降りになってきた。
こんな道ならポンチョで十分とはおって出発。そして分岐、巡視路は当然右だろうが、左の道をはさんで2本の木にピンクのテープが巻いてある。このマークは「その間を通れ」を意味していので(杣道の入口が分かりにくい所にはこんな表示がある)、左にとった。
植林の境目を行くうちは黄色いクイもあり良かったが、2次林になると踏み跡も無くなった。でもそれ程のヤブでもなくポンチョの裾が時折引っかかる程度。勾配が増すと北の谷右岸に鉄塔が見える。
そしてまた植林の境になると刈り込まれた潅木に足を取られ、林道の終点が見えるが間伐された木が尾根をふさいでいて、いっこうに林道に下りられない。2度ほど倒木に中に足を突っ込みながらもようやく林道に下りられた。
雨の中、北の谷沿いの荒れた巡視路を行くよりは良かったかも知れないなどと言い訳を考え、たろべの滝の案内を横目で見て車に戻った。
16番鉄塔から見る18・19番 たろべの滝の案内板
《雑感》
下りの分岐のあのテープは侵入禁止のマークなのだろうか。否、僕の理解のほうが正しいと思っているが、さて。
「MIHARUの山歩き」さんの一文に触発されて登った鉄嶺山だが良い展望台があり、気持ちの良い尾根もあり、雨に降られ、いい思い出の山になった。