下呂御前山・湯ヶ峰


下呂駅付近から 16時06分

下呂御前山 1411.8m  飛騨国の為「美濃の山一覧」の範囲外
湯ヶ峰     1066.8m  地形図「加子母」 
                          下呂市 2008年8月14日 ルート地図はコチラ

旧下呂町と旧小坂町の境界を県境と間違えていた為、訂正−2008/08/25
 (美濃から外れると、悲しいかな県境も分からないようだ)


【時間】
小泉駅発 06:59 踏み跡分岐 13:05
下呂駅着 08:44 林道出合 13:45
タクシー下車 09:05 湯ヶ峰 14:05〜14:10
8合目 10:45 林道出合 15:15
下呂御前山 11:10〜11:45 下呂駅 16:10
8合目 12:05 下呂駅発 17:35
観音峠 12:35〜12:45 小泉駅着 19:31

《キッカケ》

お盆休みは時間があるので電車の利用を考えていた。そんな折「御岳が見える里山」さんが下呂駅から下呂御前山に行かれたのを目にして、これだと思った。
WEBで調べて見ると観音峠からも登れるらしい。また地形図には観音峠から境界尾根を通り南下する破線が書かれている。

ならば、下呂駅から大洞へ、ハイキングコースで下呂御前山、観音峠に下り破線路で広域林道に出合い、そこから湯ヶ峰に登って下呂駅に戻るコースを考えた。

ただ観音峠から南下して林道に下れるか(破線路が本当にあるか)が気がかりだが、最悪でも観音峠から林道を下れば遠回りにはなるが問題なさそう。ただ大洞まではタクシーを使い時間短縮を図る。

《下呂駅下車、大洞の集落へ》

太多線から高山本線に乗り換えると一番早い電車で下呂駅着8時44分。下呂駅の跨線橋から望む境界尾根は雲に隠れ今日の悪天候を予感させる。そういえば一つ手前の焼石駅では雨が降っていた。

駅前でタクシーに乗り大洞の集落内の昭和山荘の少し先まで、1360円。私事で最後にタクシーに乗ったのは何時だったか・・・・・。

《下呂御前山へ》

登山口から山道に入ったがすぐにさっきの林道に出てしまった。登り口を間違ったようで、皆さんの記録とは違うが、そのまま谷沿いの林道を行くと橋の所で舗装された林道に出合い、これを右に行くと登山道の案内板があった。後はほぼ支尾根に沿って登ると境界尾根に乗った。ここは8合目、「観音峠40分」の案内板がある。

3列縦隊でも歩けるような広い山道を行くと9合目からは狭くなり、岩を周り込むと、WEBでよく見掛ける山名を書いた立派な石柱が建つ山頂に着いた。

登り口 観音峠への道 広い登山道
        登り口                    観音峠への道                 広い登山道

《山頂にて》

御前山は雲に隠れ、寺田小屋山は時々顔を見せてくれる。飛騨川から登ってくるガスは視界を閉ざすが下呂の市街はどうにか展望でき、その内に薄日も射してきた。

方位盤から御前山 寺田小屋山 下呂市街
      方位盤から御前山                寺田小屋山                   下呂市街

登山者ノート
片隅に登山者ノートを入れた箱があるのに気がつき、
最後のページを開けてビックリ。

昨日の日付けで「雲よりも高く」さんの署名があった。
ならば僕もと同じ様な事を書き残した。







《観音峠へ》

8合目から直進して境界尾根を行く。多少ササが出ているが切り開きは明瞭で国有林の境界標石が続いている。所々ササ枯らしが撒いてあるのか、広い道が更に広くなろうとしている。

そして観音峠、廃道の林道を合わせて3分岐している。歩道は今来た1本。東屋もあり、あと1ヶ月もすればバードウォッチャーで賑わうだろうが今は静かな峠だ。

 ササ枯らしの道   観音峠
             ササ枯らしの道                                観音峠

さてここからが本日のメインイベント。
南へ延びる廃道の林道を行きかけたが、すぐに勘違いに気が付いた。

《境界尾根から破線路を下る》

トイレの左手に赤いテープがあり、ここが境界尾根の入口。中を覗くとイヤーな感じのヤブになっている。袖まくりを直し、襟のボタンを留め、首にタオルをしばり、ヤブに入った。

今までの広い道に慣れたせいか、悲観的になるが踏み跡は明瞭に付いている。右手の分岐を探して約20分、二又になった。

左は境界尾根で国有林の境界が続いているのだろう、そして寺田小屋山まで・・
右は地形図の破線路()、向きは南で尾根状になっている。

現在地は全く分からないが勘を信じてこの南向きの踏み跡に入った。

最初の内は踏み跡が有り、国土調査のクイもあったが、次第に踏み跡はなくなり背丈を越すササのヤブの中、足元のクイを目当てに進んで行く。幸いな事にここのササは小指くらいの細いヤツで踏み込めば弾き返される事はない。

とうとうクイも見失いコンパスを頼りに南へ下って行くと谷の地形になり、ヤブを抜けた。ここからは歩き易い谷を下って行く。

付近の標高点1133mを基に林道出合の標高を求めたが、老眼が災いして1333mと読んでしまい、林道出合は1200mHくらいと思い込んだ。
所が1150mHを過ぎても林道に出合わず、もしかすると東側の別の谷を下っているのかもしれない・・・、「乗政に下ってしまったらタクシー代は高くつくだろう」などと考えながら真南へ谷を下った。

そして林道に出合い、ここでようやく数字の読み間違いに気が付いた。またヤブに潜っている間に雨が降ったようで路面は濡れている。

《湯ヶ峰へ》

現在位置は林道と破線路の交点とすれば、3回目のカーブの先に湯ヶ峰の案内板があるはず。そして発見、さすがに嬉しくなった。あとはハイキングコースで湯ヶ峰の山頂に着いた。

天気は大分良くなり下呂の町並もはっきり見えるようになっていた。

向こうに案内板が見える 山頂 下呂市街
    向こうに案内板が見える                 山頂                      下呂市街

《下山・温泉》

下山はハイキングコースで湯の平へ下り、火口壁に沿った尾根道を下ったが、このコースは下呂市の観光案内からは削除されたようだ。ハイキングコースとしては少々危険と言う事だろうが、湯ヶ峰が噴火しない限りは踏み跡が消える事はないだろう。

林道出合の50mHほど上で尾根を離れトラバースする道になり、そこには朽ちたハイキングコースの案内板が落ちていた。所が林道の出合はガケになっていて強引に林道に下りたが、どこかで分岐を見落としたのだろうか。

 朽ちた案内板   林道八谷〜平沢線出口
             朽ちた案内板                            林道八谷〜平沢線出口

あとは舗装道路を通り、41号をくぐり、飛騨川沿いの道から橋を渡り、下呂駅に着いた。そしてコインロッカーから着替えを取り出し、「幸の湯」に向かった。
ここは350円で温泉が楽しめる。何にもまして、駅から近いのが一番良い。

《太多線小泉駅着》

これで非日常の1日が終わった。



美濃一人山名録08下呂御前山湯ヶ峰