釈迦嶺

釈迦嶺
高倉峠から望む釈迦嶺(マウスを置いて下さい)

釈迦嶺 1175.1m 揖斐川町旧徳山村 2008年6月1日 地形図「冠山

ルート地図【登り】

ウソ越7:40−登り口8:10−尾根出合8:30−山頂9:50

【下り】

山頂10:25−ウソ越12:00

《釈迦嶺について》

僕には絶対に行けない山だけど、昨年の秋に大垣山岳協会さんがウソ越の廃道の林道からヤブを切開かれ、公式HP(http://www.ogaki-sankyou.com/ わっぱNo314-P4)でこの山を志す方はこの切開きを辿りなさいと書かれてる。

ならばと思い4月下旬から高倉峠への林道の開通時期を揖斐川町役場に問い合せて続けたが、すでに5月24日に開通していると教えてもらい早速出掛けることにした。

《ウソ越へ》

最近は谷汲からR303ばかり通っているので今回は根尾から馬坂峠(標高630m)越しで徳山に入る事にした。
トンネルの西からは上谷山が大きく見えると市内の先輩からお教えていただき、それを楽しみにしてトンネルを抜けたが、湖面100mくらいから上に霧がかかり、残念ながら上谷山を望むことは出来なかった。

そして新しい417号を快適に走り、冠山林道との分岐からウソ越を目指した。狭い道ながら完全舗装されていてカローラでも無理なくウソ越(標高804m)に着いた。

 ウソ越遠望   ウソ越
             ウソ越遠望                                 ウソ越

《廃道の林道から尾根出合》

ウソ越にはすでに2台の車が停めてあり、1台は軽トラ、もう1台は4駆なのでもしかすると登山者かもしれない。左の廃道の林道に入ると潅木に付いた雨粒が足元を濡らすがたいした事はない。右カーブの鞍部からは金草山・冠山が望まれれる。

 金草山   冠山
              金草山                                  冠山

そこから10分くらい行くと軍手の目印があり左の涸沢に入った。涸沢とは言え、雨上がりの沢はあまり気持ちの良い物ではなく、その上に石に苔がついていて滑りやすい。その内に石はなくなり、より滑り易い土の斜面になった。

空が開けて来ると斜面は傾斜を増し潅木の枝にしがみ付いて、ようやく尾根に上がった。そして、この地点にはテープを付けた。(ここ以外にテープは必要なかったし、ここにも必要なかった)

《尾根の切開き》

大垣山協さんに深く感謝をして切開きに足を踏み入れる。
完全に道が出来ているが今年の積雪で折れた枝が切開きをふさいでいる所を見ると僕が今年初めてのお客さんのようだ。

この切開きが少しでも長く保たれるようにと思い、ササの新芽だけでも切ろうとナタを持った。所が尾根が広くなる辺りに来るとササタケノコは元気に育ちとても全てを切れなかった。
尾根が右に曲がる辺りの鞍部は湿地になり、その先からは幾つものコブが山頂に見えて、それを4回くらい繰り返してようやく山頂に着いた。

《山頂にて》

山頂には立派な山名標があり、同定できるのは金草山と冠山くらいで笹ヶ峰は見えているはずだが分からない。かなり遠くに三角錐の山が見え、黒壁のようだ。
今日は何もあせる必要はないが時間を掛けて同定する山がなく35分で下山する。

 山名標   三角点
              山名標                                  三角点

《下山》

下って行くと登りでは気付かなかった5m四方くらいの池があった。尾根が分岐する辺りではルートを見失ってしまったがすぐに見付けられた。
それにしてもこんなヤブを登った人がいるとは驚きだ。世の中にはすごい人がいるものだ。

そして、高倉峠から権現山が望まれるようになると林道への下降点に着いた。そしてずり落ちるように涸沢を下り、林道に出合った。

 山頂付近から望む笹ヶ峰   高倉峠と権現山
         山頂付近から望む笹ヶ峰(右)                       高倉峠(左隅)と権現山

林道を歩いていると「こんにちは」と声が聞こえる。辺りを見回しても人影がなく、気のせいかと思っているともう一度声がする。なんとガケの上に人がいる。「何をされているのですか」と聞くと「フキを採っている」という。
広場に下ると9台車が止まっていて、山菜採り・魚つり・ピクニックで登山者は僕だけだった。

《高倉峠》

この付近にはもう2度と来る事がないと思うので、高倉峠(標高964m)を見に行く事にする。
ウソ越から4Kmほど舗装道を走ると、初めて高倉峠に立った。雲はすぐ上を流れ、我が美濃の山は泰然と連なっている。なじみのない越前の山にも挨拶をしておこう。

 高倉峠   美濃側から望む高倉峠
               高倉峠                            美濃側から望む高倉峠

これで越美国境の高倉峠・桧尾峠・冠山峠・温見峠・蝿帽子峠・油坂峠・桧峠に立った。
まだ古道としては冠峠・美濃峠・白木峠などなどがあるがもうこれ以上既訪の峠が増える事はないだろう。

《帰路、上谷山を望む》

 磯谷付近から望む上谷山   馬坂峠西から望む鏡山と上谷山
          磯谷付近から望む上谷山                    馬坂峠西から望む鏡山(左)と上谷山

《その他》

せっかく大垣山岳協会さんが苦労して切開かれた登山道を少しでも長く保持する為、この山に入られる方にはぜひナタを持参して頂き、1本でもササを切って貰いたい。



美濃一人山名録08釈迦嶺




ウソ越  107K-0502-B0637-0723
高倉峠 111K-1220-1527