笹畑山

笹畑山 1065m 関市板取地区 2009年4月5日 地形図「能郷白山


【登り】長屋神社9:00−支尾根出合9:45−境界尾根出合9:55

     −国有林境界尾根10:20−山頂10:50

【下り】山頂11:30−長屋神社12:40


《近況》

仕事場が変わって2ヶ月余り、今度の仕事場には自分用のPCが
ない。休憩時間にしていた下書き・校正はメモ帳とインターネット
閲覧ソフトが入っていればできるのだが・・・・・ 
しかたなく手書きで進めている。

しかし、そんな仕事場も何時までなのか・・・ 心もとない。


《笹畑山について》

笹畑山は仲越の集落から望まれる以外、明石谷側の麓からは
見えない。特徴のある山容でもないのに地形図に山名があるのが不思議な山だ。しかし、三角点は無く、不遇をかこつ山でもある。

昨年11月に「鈴鹿・美濃の山歩き」さんが仲越から登られ、明石谷に下られた。その1・2週間後、
s-ngm 」の永見さんからメールを頂き、川浦林道の峠から登られたと言う。
(山行記録>2008>笹畑山)

そして、林道の状況をお聞きすると普通車でも走れますよとの事。ならば峠から登り、兎夢さんが間違って下山されたルート(詳細は分からないが、きっと踏み跡を辿ればいいのだろう)で下ろうと考えた。

しかし、何時ものように予定通りには行かなかった。

《川浦林道》

川浦谷川を渡り、明石谷沿いの川浦林道に入ると、500m毎に標識があり現在位置が分かる。
4.4Kmで舗装が終わるが、割りといい状態で安心して進める。6.4Kmで送電線をくぐり、7Kmの所に広場があり、そのすぐ先が長屋神社だった。更に1.2Kmでゲートに着いた。

長屋神社の横には国有林の標識があり、作業歩道入口の標示もあったので、なんだかこのゲートから林道を歩く気がなくなってしまった。
そして、7Km地点の広場に戻り、長屋神社の横から歩道を行くことにした。

 川浦林道ゲート 長屋神社 カンバン
        川浦林道のゲート                 長屋神社                      カンバン

《境界尾根(南尾根)まで》

歩道に入ると神社の裏をかすめて左山で道がある。そして、分収林のカンバンがあり、その先は踏み跡も怪しくなってくる。

沢を渡り、谷の分岐になったが近道の右俣は気乗りがしない。左俣を見上げると木の幹にペイントマークが続いている。後で気が付いたがこれは分収林の境界標示だった。

谷芯を登ると3mくらいのガケになったがどうにかクリア。その先で谷は右に曲がったいて、これも気乗りがしない。仕方なく左手のペイントマークのある植林の中を登る事にした。見上げ続けると首が痛くなるくらいの斜面を三歩進んで二歩下がる感じで尾根に乗った。
尾根上には踏み跡があり、10分で旧板取村と旧美山町の境界尾根に出合った。

 分収林境界 谷 分収林境界 植林 支尾根
       分収林境界 谷                分収林境界 植林                 支尾根

《笹畑山山頂へ》

境界尾根は、高さは背丈くらいで、茎の細いササの薄いヤブが続いている。ストックを突っ込んでかき分けると、シャラシャラと乾いた音がして、とても気持ちが良い。

何も考えない、ただただヤブを分ける。所々に紙テープを残し、シャカシャカ。国有林の境界標石のある尾根に上がった。
そして、940〜950mH付近。地形図の読み切れない不思議な等高線。予想通りに細い尾根を挟んでおかしな形の分水嶺になっていた。

  国有林境界尾根  
             国有林境界尾根                      左の写真は赤丸の付近から北を見る

この辺りから人の気配がある。靴跡にナタ目、真新しい切り口の枝。しかもかなりの人数。
山頂丘に着くと、そこには大部隊が集結していた。

《山頂丘にて》

グループ名を聞いてビックリ!みのハイキングクラブだと。
ならば「MさんTです」と呼びかけると、Mさんはレスキューの講習で負傷者の役をしてみえた。僕はとりあえず最高点を見に行く。今日一番の濃いヤブをくぐり、美濃ハイクさんが切開かれた場所を山頂とした。

広場に戻り、メールのやり取りのみの多治見の先輩Mさんにご挨拶。蜜さんにもご挨拶。勿論、全ての方とも初対面。ある方曰く、今日は「美濃たくさん」ですね。

皆さんは仲越から登られたそうで、下山は境界尾根から最短距離で林道に下られるという。皆さんを見送りお昼にした。ササヤブ越しに日永岳が望まれる以外なにも見えないので早々に下山する。

 山頂   山頂丘切開きの境界標石
               山頂                             山頂丘切開きの境界標石
《下山》

兎夢さんが下山されたルートを辿ろうと思っていたが、国有林の境界尾根を下ると谷の分岐点になりそう。その先の事を考えると不安になり、往路をもどった。

斜面を滑り落ちたり、倒木でスネを強打したり、谷では落ち葉に隠れた岩の隙間に足を落としたりしたが、どうにか分収林のカンバンまで来た。

ここでカンバンを見て考えた。分収林の北の境界を登ったが、このカンバンの後ろから南の境界を登れば楽ができたのではないか。距離は長いが傾斜は緩そうに見える。でも、確認する事は永久に無いだろう。
長屋神社に下山の報告をして車に戻った。

《長屋信濃守》

「奥美濃 ヤブ山登山のすすめ」を参考にされたい。
今回、読み返すまでは架空の人物と理解していたが、間違っていたようだ。明石谷の長屋神社は自刃の地であり、墓標の杉は成長して「月窓杉(げっそうすぎ)」と言うらしい。
帰路、田口長屋神社を参拝した。ここには田口城跡があり、いかにも地侍の屋敷跡という感じがする。

 長屋神社の月窓杉   田口長屋神社
           長屋神社の月窓杉                             田口長屋神社

 田口城跡の石碑   田口城跡全景
              石碑                                  田口城跡全景

《感想》

みのハイキングクラブの皆さんにお会いして、思い出の多い山になった。

また、仲越からは林道歩きがあるので、今日歩いたルートがほぼ最短コースか? 
国有林の境界をいけばより短いルートとなるかもしれない。もしかすると、駐車した広場の北側にあった作業歩道入口の標示が国有林の境界だったのかもしれない。

これも自分で確認する事は永久にないだろう。

最後に、この時期、もっとも重要な情報::雪は全くなし。



美濃一人山名録09笹畑山