坂桶から望む大平山
大平山 700.9m 下呂市金山地区 2006年7月30日 地形図「下呂」
【登り:P−45分−山頂】
【下り:山頂−15分−脇谷峠−20分−P】
《大平山について》
初見は故酒井昭市氏の「飛騨の山山[ヤブ山編]」。
その中で氏は「(前略)無名で見栄えのしない山に限り
ない愛着を覚える。」と記しておられる。
私もこの地域の山々を歩き続けたい。
《登山口へ》
イノ洞・鹿倉の集落を離れる。鹿倉へは幾度来たのか。
東洞岳・大洞山・市島・トノ洞・イノ洞、東洞岳とイノ洞へは各々2度来ているから都合7回
通った事になる。国道256号を南下すると打尾の集落を通り、道が大きくカーブし2.5Km
走ると白山神社があり、「登路瀬」への標識がある。この標識に従い横谷川沿いの道に入るが
この道に沿って4ツの滝があり、道幅は大変狭く短い距離だが対向車とすれ違いが出来ない箇所
もある。登路瀬への道・貝洞新田への道を通り過ぎると菅田笹洞の標識があり、小さい橋を渡る
と右手に車道がある。これが坂桶(さこけ)の集落に入る道になる。草を刈っているオジサンに
大平山の事を聞くと「青い屋根の家で聞くといい」と教えてくれた。この道の突当たりに車を置
き、奥から2軒目の青い屋根のUさん宅に挨拶に伺う。
《山頂へ》
Uさんに入山の許しを受け、庭先を通って小さい橋を渡る。
お墓の横を通り、杉の植林の中の沢の右岸を行くと大岩があり
その下を通ると谷は二俣になる。ところが右俣・左俣ともに
倒木が塞いでいる。しかたなく岩の斜面を登り左俣に入った。
先生が歩かれたように左俣を行くが荒れていて左岸の斜面を歩
く。しかし、これも傾斜がきつくなり、しかたなく尾根の上部を歩く。この尾根は少し外れると
岩のガケがあるようなのでテープをつけて行く。大岩が尾根を塞いでいる所があるし、かなり岩
が多い山だ。時々現れる踏み跡を拾いながら登って行く。
今朝の新聞に「放置すれば里山のコナラ林もアカマツ林も常緑広葉樹林に移行する」という内容
の記事があったが、そういえばこの山も照葉の潅木が多いような気がする。そして照葉樹のヤブ
を抜けると一息で山頂に出た。
《山頂・下山》
山頂からは全く展望は無く、古びた山名標が一つ
木に付けてあった。踏み跡を探すと明確な踏み跡が
境界尾根上にある。この境界尾根を下り、鞍部
(脇谷峠)から坂桶に戻りたい。
あッ、ダメだ、テープを付けてきてしまった。
しかし、周回コースの誘惑には勝てない。
しかたなく5分を限度に往路を戻りテープを外す事
にした。少なくとも残置した私のテープに導かれ山頂から反対方向に入る人はいないだろう。
境界尾根には赤・青の国土調査のクイやピンクのテープが有り迷うことは無い。それにしても岩
の多い山だ。15分で脇谷峠に着いた。地形図では破線が真っ直ぐに谷を下っているがとても
古道があるようには見えない。峠からはトラバース気味に南へ
続く踏み跡があるが、さて・・・?、谷を下った。
すると左岸に踏み跡が出てきたが、これはすぐに無くなり植林
の中を適当に下って行くと坂桶の車道の終点に出た。
帰路は横谷川沿いの道は敬遠し、菅田桐洞に抜け、高岡山に挨拶をして国道41号に乗った。
《後悔》
登りに使った尾根はなんてことのない尾根だったが、岩のガケがありついついテープを多く付け
てしまった。残置したテープは10本位。山に印は付けない、ゴミは残さないと言う信条に反し
てしまった。しかたないのでキノコの時期が終わったら、峠までの古道を探しがてら回収に行こ
う。
ゴミの回収の記録はコチラ