ホハレ林道から望む雨に煙るトガス
トガス 1076.8m 揖斐川町坂内地区 2007年5月20日 地形図「横山」
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【時間】
工事現場小屋7:30〜8:05−ホハレ峠8:25−林道終点8:40
〜9:05−ヤブの中から林道に出る9:25−小屋10:10
《トガスについて》
「奥美濃 ヤブ山登山のすすめ」ではトカスと記されているが、
「美濃の山」ではトガスとなっている。ここは聖典の表記には従わず、トガスとする。
また「美濃の山」には川上の案内板には神ヶ岳と記されていると書いてあるが、今はトガスと表記されている。
先日、WEBサイト「みのハイク版 山の雑記帳」の掲示板(2007/5/6 12時 投稿者は樹林さん)にホハレ峠の事が投稿されていて、かなり奥まで舗装されているという事なので行ってみる事にした。
《林道ホハレ線、駐車地点まで》
藤橋の道の駅の前を通り過ぎる時、駐車場に山装束の一団が見えた、何所行くのだろう。
花房・夜叉ヶ池、それとも旧徳山村の山か、少なくともトガスでは無いだろう。
横山ダムの辺りまで来ると空模様が怪しくなり、天狗山の山頂には雲がかかっている。そして、小雨が降り始めた。川上でホハレ林道に入ると雨は本降りになって来た。
5Km先の工事現場小屋の横に駐車する。先客が2台いるが、1台のダッシュボードには「門入の○○です」と置手紙あり、やはりホハレ峠越しで門入に通っているようだ。
坂内地区案内図 工事現場小屋
美濃地方の天気予報は降水確率0%だったのに、この雨ではヤブに入る事は出来ないだろう。7時半から車中で30分待ったが天気は好転せず、とりあえずホハレ峠を見に行こうと雨具を着ける。
所が、雨の日は歩かない事にしているのでゴアのカッパなんかは持っていない。今日はセパレートの雨具は持参せず、持って来たのはポンチョのみ。ヤブには不向きの極みだ。
《ホハレ峠》
歩き出すとカーブの向こうに更に3台の車が停めてあり、1台には「門入の○○です」と書いたメモが置いてあった。都合5台分の人達が門入に行っているのか。
工事現場のキャタピラーの跡のぬかるみの中を歩く。分岐している様に見えて左に行くと土砂捨場だったが、靴跡が一つ入っていた。と言う事は、ボクみたいな関係の無い人間も入っているようだ。
20分で工事箇所を通過すると右手にロープが谷に下ろしてある。これが門入に行く黒谷左岸の道だ、と左を見ると「オー、WEBで見た石仏だ」。意外に簡単に「美濃の山」で言う旧ホハレ峠に着いた。
黒谷への下降点 旧ホハレ峠の石仏
《烏帽子林道》
ここからは予想に反して「いい道」が続いているし、また靴跡も1人分がある。ひっくり返った軽トラから少し行くと取付き易そうな場所があったが更に進むと現在の林道終点に着いた。
林道 横倒しの軽トラ
ここにも取付きがあるがヤブに入る気力が無い。もう少し先も見てみようと10分ほど歩いたが踏み跡はまだまだ続いていた。
終点に戻り、悩んだがヤブに入る事にした。所が、路肩の斜面が滑って登れない。先が思いやられる。
地図を出して、コンパスをセットするが印刷した地図はもうベタベタで破れそう。高みを目指せば良いのだが、雨を含んだ枯れ枝やササは重く、体が前に出ない。10分で完敗。
取付き 廃道(終点から北)
林道に戻ったが取付きから15mくらい離れていた。また良い日に来よう、否もしかすると来ないかも知れないなどと考えながら歩いていると山菜採りの夫婦と出会った。
《出会った方との会話》
「トガスへ登ろうとしたけど」 「何所から来たの」 「多治見から」 「1人?、根性あるね」 と褒めて(?)もらった。
「天気予報は良かったんですが」 「多治見の天気予報見たらあかんよ」 「もちろん、この地方のですよ」 「だめ、福井県嶺北地方を見なきゃ」 目からうろこが落ちた。
三国ヶ岳は夜叉丸から雨、湧谷山は吹雪、金草岳は深い霧、これらはすべて美濃側の天気予報で判断した結果だったのだ。
《工事現場にて》
林道から山頂に雲の掛かているのが見えた。晴れていればきっと新緑の山々が視界一杯に広がっているのだろう。
車に戻って、さーて。林道が通れない時の予備にと考えていたのは土蔵だが、そちらはもっと状況が悪そう。さーて。そうだ、清滝山は行こう。
道路地図はないし、地形図もない。ちなみにナビは付いていないし、GPSは持っていない。確か華厳寺の山門前の信号を南へ行けば良かったような(この時、山名を間違えていたのに気付かなかった)。
旧坂内村役場まで来ると路面は乾き、青空さえ見えている。
《自宅にて》
帰宅後、嶺南 嶺北地方の天気予報をネットで見てみると12−18時の降水確率は30%、時間外になっているが6-12時はかなり高い%だったのだろう。
地元民は恐るべし、行政区分は岐阜県でも気候は福井県嶺南 嶺北地方だと習っているようだ。(訂正2008/4/25)