釜ヶ岳・不動山

釜洞峠西尾根から望む釜ヶ岳  釜洞峠西尾根から望む不動山
釜洞峠西尾根から望む、左:釜ヶ岳、右:不動山

釜ヶ岳 650m ・ 不動山(仮称) 570m 加茂郡七宗町 2008年12月1日 地形図「金山

                                 未登の記録へ : 周辺地図へ : 詳細地図

【時間】
駐車地点 9:45 釜洞峠 12:10
林道分岐 10:05 不動山南鞍部 12:35
山道に入る 10:25 不動山山頂 13:05
国有林境界 10:45 釜洞峠 13:50
釜洞峠 10:50 林道(上部)出合 14:10
釜ヶ岳山頂 11:25 28番鉄塔 14:20
休憩後下山 11:55 林道(下部)出合 14:40
駐車地点 15:00

《今日の課題》

1.前回の疑問点の林道が送電線をくぐる地点と林道の分岐点の位置関係の確認
2.森林管理署の地図にある「不動山」が地元でも不動山と呼ばれているかの確認
3.七宗御留山境界絵図(以下、絵図)に記載のある星谷左岸の「イヽモリ山」が実在しているかの確認

《金山町菅田笹洞の黒川で聞き取り》

袋坂トンネルを抜けて、集落内へ。正面に釜ヶ岳と不動山が見える。住民1を探すがなかなか見付からない。ようやく庭先で70歳くらいの方を見付けた。

 仮称 不動山   左は釜ヶ岳 右は不動山
            仮称 不動山                              左:釜ヶ岳 右:不動山

「あの山に名前はありますか。不動山とは呼ばないですか」の問いに「聞いた事が無い、でも突き当たりにはお不動さんがあるよ」との事。また、この方は子供の頃に釜洞峠を通って天王山祭りに行ったそうだ。

お不動さんを見に行くと岩の上には石碑、奥まった所には祠があり、曰く有りげな佇まいを見せている。集落内に戻ると犬を散歩させている70代後半の方が見えたので山名を聞いてみるが、名前は無いと言われた。

 参道 石碑 祠
           参道                      石碑                       祠

よって、不動山の呼び名は地元には無く、仮称とする。


《七宗町杉洞口で聞き取り》

 杉洞口から望むイイモリ山
 トンネルを通り、七宗町に戻り、杉洞口のバス停付近で住民2を発見。
 「イイモリ山と言う山は有りますか」の問いに「有るよ、向こうの道から
 なら見える」と山際の道を指差された。

 早速行ってみると、確かに飯盛の名にふさわしい峰が見えた。
 所が山頂のすぐ下には鉄塔があり、あまり山の風情はないようだ。


杉洞口から望むイイモリ山


《釜洞峠へ》

前回と同じ場所に車を置いた。聞き取りで遅くなってしまったので、早足で歩きはじめる。今日の課題の1番は何の事はない。地図の通りの場所で送電線をくぐった。林道に沿ったすぐ横の尾根上に送電線が通っていたので勘違いしたようだ。

星谷釜洞林道と破線の交点から植林に入るが、道らしいものはまったく無い。仕方なく地形図の破線の通りに谷の中を行くが、倒木があり右岸に迂回する所もある。しばらくすると歩道が横切っていて左岸に踏み跡があった。それもしばらくで無くなり、あとは薄い潅木のヤブの抜けて国有林の境界に出た。

 地形図の破線路の谷   左岸踏み跡の炭焼き跡
          地形図の破線路の谷                           左岸踏み跡の炭焼き跡

見覚えのある道を100mほど西へ行き、15年生くらいの植林の中を鞍部目指して登った。鞍部に立つと、西には左山でコブを巻く道があり、東は尾根を挟んで両側に歩道がある。まず間違いなく釜洞峠に着いた。黒川側の谷道は50年生くらいの桧の植林の中に没したようだ。

《釜ヶ岳へ》

東側の分岐の真中の尾根を登っていく。わずかな踏み跡があるが、倒木でそれも消えていた。短いヤブを抜けると植林になり、適当に登って行くと南側のコブに着く。

ここから北の尾根に登り返すと北東側の展望が開ける。水晶山や菅田の集落が木の間越しに望まれるが、ここよりも高い峰が見える。そこまで行くと更にもう一つコブが見えた。そして、これが山頂。何も無いただのコブ、水晶山の見える尾根に戻り休憩にした。

 植林の中の鞍部   釜ヶ岳山頂
           植林の中の鞍部                               釜ヶ岳山頂

《不動山へ》

釜洞峠まで戻り、西側の巻き道に入る。桟道は崩れていて、注意して行くと鞍部に出る。ここから右山で歩道があるが、これが森林管理署の地図にあった国有林境界に下る歩道だと考えた。
それで尾根を外さずに進むと右前方に不動山が望まれ、それを目標にして、一番難しそうに思えた左山のトラバースもクリアーして不動山南の鞍部に着いた。道は南西と北に続いている。

鞍部から直登しようとしたが、地形図にもある岩が立ち塞がり、上を見ても赤松混じりの林でとても登れそうにない。しかたなく北向きの歩道に入ったがすぐに行止まりになった。ここから登ると小尾根に乗ったが、ここも岩尾根になり登れない。

左山で植林上部の境を行くとまた小尾根に出合った。ここに薄い踏み跡がありトラバース気味に進むと谷で行止まり。しかし、上を見ると植林になっているので強引に急斜面を登ると山頂に着いた。また、何もない山頂。しかし北尾根には黒川の住民1が言っていた踏み跡が有るように見える。

 崩れた桟道   不動山山頂
             崩れた桟道                             不動山(仮称)山頂

《下山、28番鉄塔まで》

テープを回収しながら急斜面を下る。滑って木にしがみ付き止まった所はテープより下。登り返し回収。
ようやく道に戻り、不動山南の鞍部に着く。

鞍部から南西に向かう歩道は星谷に下るかも知れないので敬遠、次の鞍部から歩道があり、これを行くと、国有林の境界に下ると思った分岐に出た。予想が外れ、仕方ないので釜洞峠に戻った。

釜洞峠から国有林境界に戻り、前回と同じ場所から星谷釜洞林道に下った。ここから28番鉄塔を見に行く。鉄塔手前で国有林境界と合流し、開通記念碑のある広場に着いた。

 28番鉄塔   愛岐幹線標識
             28番鉄塔                                愛岐幹線標示板

《下山、巡視路で》

星谷釜洞林道の峠から29番の巡視路を行く。すぐに地形図の破線路を横切るはずだが、そんな痕跡は全く無い。(この破線路は絵図で言うところの「小松ガタワ谷通」だと思う)
最初の内は多少手入れされた感じがしたが、後半になると踏み跡は消えた。巡視は林道を車で行けばいいのだからNO28・林道間の巡視路は必要ないのだろう。最後は尻餅を突いて林道に下りた。

そして、車に戻るとすぐ近くで木材の仕事をしている老人がみえたので、「イイモリ山を知っていますか」と聞くと 鉄塔のある峰を指差して「あれかな〜」といわれた。
家に帰りカシミールで確認するとまさにドンピシャ。標高点469mと標高点531mの間の530m峰のことだった。



美濃一人山名録08釜ヶ岳