七宗町の命名の元になった七宗山は七宗権現七座であり、ここで言う七宗山は
「七宗御留山境界絵図」に描かれた七宗高山七座を言う。 2008/4/22
七宗山(の内、丸山) 570m 麻生高屋 692m 七宗町 2008年3月2日 地形図「金山」
【時間】 ゲート前9:00−丸山取付き11:00−丸山11:15〜11:50−取付き12:35
−鬼越峠13:35−麻生高屋13:55−林道出合14:10−ゲート前15:10
《目的》
七宗御留山境界絵図の七宗高山の内の丸山と松尾、それと七宗山ではないが麻生高屋、出来ればオク高屋へ登り、それぞれの山が本当に山に思えるか(見えるか)を確認する。
絵図の当時には当然林道は無かったのだから、谷からも見上げて見たい。無理ならば谷の深さを見てみたい。
《林道》
柿ヶ野の集落から林道へ入りゲート前に車を置いた。今日はゲートが開いているが勿論歩いて行くと、
歩道入口の標識に「橋谷権現参道」と書かれているものが2ヶ所にあった。
これは当然笹ヶタワの祠の事だろうから七宗大権現をお祭りしている祠は橋谷権現と呼ばれているのだろう。
ゲート 橋谷権現参道の表示
その先で軽トラックとすれ違い、入口の集落名を確認すると大字大柿字柿ヶ野ということらしい。地元の方だったので聞きたい事はいろいろあるが集落名を確認しただけだった。
そして、笹ヶタワ林道への分岐、営林小屋、更にオク高屋への林道の分岐を通過。松尾への歩道の入口を確認する。そして、林道を進んで行くとまた分岐があり、ここが麻生高屋への入り口だった。ここを鬼越峠と言うらしい。
ゲート 鬼越峠の表示
下って行くと展望が開け高賀山群・御岳が遠望でき振り返れば麻生高屋、前方には大畑山(点名熊之島)、そして目指す丸山ははるかに低い位置にあり少々興ざめする。
本谷へ下りまた登り返す林道と境界近くを通る林道との分岐点になるが、後者を選んだ。しばらくすると1月4日に歩いた箇所になり谷から上がって来た林道に合流し、目指した取り付き点に到着した。
ここまで2時間を要した。
丸山(右)と丸山・長尾の稜線 丸山の取付き
《丸山》
植林の中に入るとすぐに右に曲がる感じで尾根が続いている。鞍部に下りると右手から歩道が合流し、
尾根を登ると名古屋営林局の測量基準点の標石のある山頂に着いた。
丸山山頂 丸山より大畑山
山頂手前は多少の登りしろがあり、これは山だと思える。また左右は切れ落ちとんがった峰、意外と格好良い。谷(ミタラシ佐口谷090918訂正)をはさんで2つ目の丸山・長尾の尾根が望まれるがどれを山頂とするか悩ましいほどに特徴が無い。
お昼を済ませ下山の準備をしていると南にコブが見える。岩尾根を行ってみるとこちらは凡庸なコブで山頂と呼ぶなら標石の有った場所の方がふさわしいが、丸山全体を見るならばこちらの方が山頂になるだろう。
《下山》
予定では西の尾根を本谷に下り破線の道(ホソヲ谷)で麻生高屋を目指そうと思っていたが、高低差が有り、また鬼越峠付近の破線路はかなり荒れて見えたのであきらめ、適当な所から東の林道に下ろうと考えた。
鞍部付近に頃合いの歩道を見付けて下るとトラバースする歩道と出合った。ところが右へ行っても左に行っても下って行かないので歩きやすそうな所から下ると林道と見えたのは谷の河原に雪が積もった場所で地図を見ると林道はここから40mも上についている。
とにかく現状回復、急いで鞍部に戻った。ここで気持ちを落ち着けて考えると谷を下っても林道に出合えたと気が付いた。
するともう1本歩道が有りこちらはトラバース気味なので林道に出合えそうに思えたので入ってみたが谷の奥で行き止まった。もう一度鞍部に戻ったがこの間30分くらいムダにしてしまった。仕方なく、登りで通った尾根を戻った。
鞍部の歩道、中央の尾根を歩く
《鬼越峠から麻生高屋》
最初の分岐は本谷へ下る林道に入った。どんどん下り伐採地からは丸山の南の谷(本谷)がかなり深く望まれ、山頂から西へ下らなくて正解だったようだが、でも遠回りした事は間違いない。
標高点517m付近の伐採地 伐採地から本谷を見る
あと2山登ろうと足を速めて鬼越峠に着いた。ゲートの横を通り、すぐ右の尾根に取付いた。伐出作業が行われていて、踏み跡が有るような無いような。索道のワイヤーが有り、尾根を迂回して通過した。尾根のテッペンで右折して山頂に到着。
朽ちた角材の標識が埋まっているがあとは何もない。早々に山頂を離れてそのまま西へ下った。所が林道の出合いは切り通しのガケになっている。東側はガケが続き、多少ましな西側へ下り、集材場所から索道の下を通りゲートに戻った。
角材の標識 林道出合
《その後》
ここから長尾への歩道に入ろうと思ったが時間が押し気味になり、今日はここまでとした。次回、長尾とオク高屋を見に行こう。
《感想》
林道歩きばかりだったが、実際に歩いて見なければ分からない事が本当に多い。
稜線の感じはカシミールで分かるが、谷の深さ・支尾根の傾斜は分からない。まして植生やガケなどは当然表現されない。
複雑な地形は地形図の谷と尾根に線を引いて初めて理解できるが、わが家の西の愛岐丘陵は地形図だけでは尾根と谷が区別できない所もあった。
注:山名は七宗御留山境界絵図から引用