高屋(点名)

七宗の道の駅から望む高屋 650m峰から望む山頂丘
七宗の道の駅から望む高屋 650m峰から望む山頂丘

点名・高屋 678.4m 七宗町 2007年5月13日 地形図「金山

【登り】
ゲート前8:50−林道終点9:15−登山口9:25
       −主尾根出合10:30−640m峰10:45
                          −山頂11:20

【下り】
山頂11:50−分岐12:00−分岐12:30
−650m峰12:35−640m峰12:45−支尾根12:50
 −炭焼き跡13:05−林道出合13:45−ゲート14:10

《点名・高屋について》

この山はよっせーさんがルートを探され、それをHPに載せられて以来、多くの人が訪れているようだ。

また「雲よりも高く」さんによれば2005年1月現在、山頂まで踏み跡の有無にかかわらず頻繁にテープがつけてあると言う。

ならば簡単に山頂を踏めると思い出かける事にした。
(結果はそれほど簡単にはいかなかった)

《石作林道登山口まで》

追洞(おっぽら)の奥の石作林道の入り口を確認してから、室兼の本谷に下る尾根の末端(地形図で本谷の本の字の辺り)を見に行った。
しかし植林は手入れされず、まして林道は谷から4mくらい上に付いていて、もしここに下山したとしても林道に上がれない。

もう一度追洞に戻り、一番奥の民家の庭先にみえたおばあさんに駐車の許しをお願いすると「昨日も登山者があった、ゲートを開けて入っても良い。」と言われたが、石作谷側の尾根の末端も確認しておきたいので辞退してゲートの外に車を置かせてもらった。

仕度をして、林道を歩き出すとすぐにお目当ての尾根が見えるが植林は下部しかないのでとても道があるとは思えない。しかし1箇所だけ歩道が有りかなり踏まれているように見えた。
林道の終点まで行くと堰堤があり、その先で谷は二俣になっている。林道を戻りテープの下がった踏み跡から入山する。

石作林道入口 登山口
石作林道入口 登山口

《高屋、山頂へ》

なるほどかなり古びたビニール紐が続いている。植林の中を電光形に登ると鞍部に出る。左折しヒトツバの生えている岩の間を通り、支尾根の上を歩いて行く。しばらくし左山で尾根を離れると、道が抜けた所がある。

ヒトツバの生える支尾根の岩 道が抜けた箇所
ヒトツバの生える支尾根の岩 道が抜けた箇所

そこから少し登ると涸れ沢に出た。沢の右手に今度はかなり新しいビニール紐が付けてある。斜度が増すと目印が見にくくなるので私も目印を付ける。
すると、道が現れる。これを行こうかと迷ったが、斜面を直登すると、やがて尾根と確認できるようになり、右手の谷は深く対岸には岩肌のピークが望まれる。

そして、主尾根と出合う。意外や、つい最近間伐作業が行われたらしい。とにかく右折して進むとピークに立つが山頂ではなかった。

間伐作業の境界標識 640m峰から望む650m峰
間伐作業の境界標識 650m峰

現在地が分からないので次のピークが山頂だろうと思うが、岩の斜面を見ると「足がかりはあるのだろうか」と不安になってしまう。鞍部を通過して、岩の斜面の下に立った。ストックを縮め、帽子を懐に入れ登るが左右共にガケ、ようやく登りきったが三角点は無く、更に次のピークが現れた。

鞍部に下り、小さいコブを越すとなんと踏み跡が右から上がって来ている。しかも登り口からあったのと同じビニール紐が続いている。そう言えばこの紐は何所で無くなったのか。やがて山頂に到着。

《山頂にて》

展望は山頂からよりも二つ目のピークからの方が遥かに良かった。でも道の駅の辺りや、少しかすんで砥山の無線塔も確認できる。

山頂風景 八百津町砥山の稜線
山頂風景 砥山の稜線

さて、下山のルート思案する。あのピークの岩場を下るのは怖いし、山頂丘手前のあの紐をたどり何所に下っているのかを見てみたい、でもそれをすると自分の紐を残してしまう事になるが・・・。
誘惑に勝てなかった。

《下山》

山頂から10分で分岐に着いた。紐は尾根を下って行く。気が付くと紐が無いので探してみると西の斜面を下っていた。谷に下りると何故だか紐が途切れてしまった。

トラバース気味に薄い踏み跡が有る様に見えるが、もしもの為に目印を付けるとビニール紐氏と同じ事になってしまうし、何時ものように感を頼りに歩くと踏み跡を外しガケの上に出るかもしれない。
そう思うと仕方なく主尾根にもどった。

あの岩場も無事通過し、支尾根を下ると炭焼きの跡に下りた。道があるが、その道上にあるはずの自分の下降点を確認し、一安心。

この道を西に進むと広い涸れ沢に消えたが、ここが地形図で面白く表現されている箇所なのだろう。急斜面を下ると同じ沢筋の下流の広場に着いた。ここにある赤布の方角は斜面に向かうが周辺を探すと東に道が続いていた。

炭焼きの跡 涸れ沢の広場
炭焼きの跡 涸れ沢の広場

しかし、例の紐は付いていないようだ。でも、道が抜けた所までは紐が続いている。どう言うことだろ。ビニール紐氏はここで引き返し、別の道を行ったのか、などと思い悩みながら林道に出合、25分で車道歩きを終えた。

《その他の事共》

1.GPSのデータは「みのかもからの山登り」さんから頂いた物を、了解を得て加工しましたが、地図
  上の表記の責任は私にあります。なお、この軌跡はよっせーさんが歩かれたルートだと思います。

2.地図に示した最初の分岐は確認していない。

3.炭焼き跡のあった道の東は確認していない。

4.赤い破線の尾根以外のルートは全て推測で、炭焼き跡のある道の位置ももちろん推測です。

5.10m間隔のビニール紐氏は確信犯でかた結びにしてあったが、沢状の所から急斜面に付けられた
  目印は輪の中に通す方法で外す意思は有ったようだ。きっと別ルートで下りられたのだろう。

6.里山でこれ程面白い山は出会った事がない。この面白さを残す為にも目印の類は程々が良いようだ。

《蛇足》

なんと言う偶然か、私の知り合いがこの前日に入山していて、同じルートで登っている。やはり作業道の分岐を見落としたようだ。
涸れ沢からの急斜面の登りは辛いが主尾根上の二つのピークからの展望を思えば・・・ どちらがよかったのか?

また、山頂にあった今年1月4日の日付の山名標には「高尾」となっているが点名は「高屋」であるので単純な間違いか。山名標なんぞを残すのなら記載する事項には注意が必要。まして同じ内容の物が2枚とは・・・・。ここまでするなら1枚には連絡先くらいは記入してほしいものだ。

《後記》

山名を変更しました。
その基になった"思い"は城山の項に記しました。

《山名に関して 2008/2/5》

七宗町史史料編が閲覧することができ、点名高屋は「室兼高屋」としたい。
その考証は「七宗山山名考」に記した。



美濃一人山名録07高屋