汾陽寺山・編笠嶽


汾陽寺山・編笠嶽(点名) 関市武芸川町  地形図「美濃」  地図はコチラ

                        汾陽寺山・柳島山・寺尾周回完結、及び亀坂峠詳細は1月20日

2009年1月2日の記録 地形図パズルは解けず

【時間】 P9:05−林道終点9:20−紅葉ヶ滝9:45−汾陽寺山10:40

                  −480mのコブ付近11:05〜12:30〜(休憩)〜12:55−P14:20

《汾陽寺山・編笠嶽(点名)周回について》

2007年7月、編笠嶽を目的に汾陽寺山への周回を考えた。結果は、紅葉ヶ滝からNO161鉄塔までが意外に遠く、仕方なく谷を下り小三洞林道へショートカットした。

それで今回は紅葉ヶ滝から汾陽寺山、旧武芸川町と旧美山町・旧洞戸村の境界を通り点名編笠嶽まで行き、小三洞林道に下るコースを予定した。あわよくば、椿平に下ろうと考えた。

ただ、境界尾根が右に90°曲がる地点付近で地形が読み切れるか不安がある。左回りならば登りになり間違わないと思うが、この境界尾根を少しでも柳島山に近づく為には右回りのほうが良いと思った。

そして、賭けてみた。もし一度も間違えずに歩けたら、1月26日以降の困難は解消されるされるだろうと。

《寺尾から紅葉ヶ滝、汾陽寺山へ》

長尾の集落の奥に伸びる小三洞林道と欠ヶ三洞林道の分岐の手前に車を置いた。欠ヶ三洞林道を行き、紅葉ヶ滝への遊歩道に入る。放置されて久しい遊歩道は荒れている。そして、滝の対岸の着いた。

今日は夏草の気持ち悪さも無いので崩れた橋のところから谷川を渡り、滝を見に行く。意外と立派な滝で、足元には紅葉の枯れ葉がいっぱい落ちている。よく見ると楓の古木が4・5本小枝を揺らしていた。

 滝へ渡る崩れた橋   紅葉ヶ滝
           滝へ渡る崩れた橋                              紅葉ヶ滝

その少し先で中電の巡視路と出合う。今回は左のNO165へ向かう。巡視路はまず谷を渡り、340m付近で支尾根に乗り、送電線をくぐって、少し登るとトラバースする歩道と出合い、最後は電光形に登って、NO165鉄塔に着く。

北の方の山は雪が降っているようで展望できない。境界尾根にあるNO161鉄塔と点名編笠嶽は同じ高さに見える。よく踏まれた尾根道を登りきると96年2月以来2度目の汾陽寺山の三角点にタッチ。

 奥の尾根上のNO161と編笠嶽   汾陽寺山
       奥の尾根上のNO161と編笠嶽                            汾陽寺山

《境界尾根》

山頂丘の西の端に南へ下る道があり、その少し先にも南へ下る切開きがあった。どちらが汾陽寺に下る道かは記憶にない。一番西の切開きの先は突然ヤブになり、そしてコブに着いた。

不幸はここから始まった。

三角点で読んだ時間より5分ほど早いが、尾根道で歩きやすく速かったのだろうと考えた。そして、このコブを境界尾根が北に向きを変えるコブだと思い込んだ。一応周辺を歩いて北西の尾根以外の尾根を探すと、南に尾根があったが地形図に現れない微小地形だと考えた。

30mHほど下ると尾根が分岐するはずだが、ない。斜面を横に移動して探すが、ない。一度コブに戻り思案。再度、同じ尾根を下ると、左下に小さな尾根が見える。下ると谷。おかしい。再度戻り思案。さっきの谷の対岸の尾根は低く、そこまで行ってみることにした。

尾根に上がると南北に向いているて、小さい鞍部もある。そして、雑木の間からNO161鉄塔が見えた。角度を確認して推測し、現在位置を確定。なんと200m山頂側のコブと取り違えていた。ここまで1時間強が経過していた。このままのNO164鉄塔まで行こうと思ったが再確認の為にコブに戻った。

戻ると、立ち木にスットクが立て掛けてあり、30分以上手ぶらだったようだ。休憩後、山頂経由で往路をもどった。

《思い込み》

現場の地形を無理に地形図に当てはめようとした結果、矛盾点に目をつぶってしまった。こんなことでは地形図パズルはとても解けない。


2009年1月4日の記録 地形図パズル解決編

【時間】 P8:50−巡視路出合9:20−尾根に乗る9:35−1月2日のコブ10:25

        −NO161鉄塔11:30〜12:00−点名編笠嶽12:05−椿平鞍部12:35

          −NO98鉄塔13:40−亀坂鞍部13:55−亀坂林道終点14:15−P14:30

《なぜ、また》

賭けはもうあきらめた。ただ、この休み中にパズルを解きたいとの思いだけ。

《予定したコース》

紅葉ヶ滝からNO164鉄塔に向かう。この尾根を南下して1月2日に取り違えたコブまで行き、ここをスタート地点として、境界尾根を北上する。そしてNO161鉄塔から点名編笠嶽を通過して椿平へ下る。もし時間が許せば、更に次の鉄塔(NO98)を通過して、鞍部から亀坂林道に下る。

《1月2日に取り違えたコブまで》

1月2日と同じ場所に車を置いて、紅葉ヶ滝の少し先の巡視路出合からNO164鉄塔に向かう。送電線の下のガラガラの斜面を電光形に登り、しばらくすると巡視路らしくなる。この辺りでようやく汾陽寺山の山際から日が差し、谷沿いの寒さから開放された。

尾根道は気持ち良かったが、NO163への分岐を過ぎると途端に倒木や潅木で歩きにくくなる。そして、
”あの鞍部”に行き着いた。更に進むと明確な道があり、境界尾根に出合った。ここからも道があり、尾根が東に向く辺りから、北側は40年生くらい、南側は15年生くらいの植林の境になり、最近除伐した感じの切開きになった。

そして例のコブの手前で切開きは終わっている。あと5m、潅木のヤブを抜けると確かに1月2日のコブに出合った。こんな単純な箇所で間違い、1時間以上も迷っていたのかと思うと不思議でならない。そして、ここからが本日の周回の始まり。

 尾根道   切開き手前のヤブ
              尾根道                                切開き手前のヤブ

《椿平鞍部まで》

NO161鉄塔までは間違えることもなく、快調に歩けた。ここで休憩としたが風は無く、暖かで、ゆっくり展望を楽しむ事ができた。

 点名編笠嶽の向こうにタカネと高賀山   恵那山と天王山
      点名編笠嶽の向こうにタカネと高賀山                       恵那山と天王山
 
点名網笠嶽の先では勢い余って、支尾根に突っ込んでしまい、その次の分岐では少し悩んだが上菅谷の集落の位置から推測できた。
しばらく行くと、椿姫平(ァッ間違い、好きなもので・・・)、椿平に下る鞍部に着いた。峠道は残っているように見えるが、時間に余裕があるので更に進んで亀坂林道に下る事にした。

《NO98鉄塔まで》

巻道があっても必ずコブのテッペンまで行き、尾根の向きを確認し、次のコブまでの時間を計算する。
標高点412m地点では北と南向きの尾根しか確認できない。仕方なく境界尾根の向きにコンパスを合わせ、最高地点から斜面を下ると右手に尾根が見えた。境界尾根は南尾根から派生しているらしい。

NO98鉄塔に着くと柳島山はすぐそこ。北山の反射板はまだ有ったっけ。撤去されたのは矢坪ヶ岳と
汾陽寺山・・・

 柳島山   北山
             柳島山                                     北山

《亀坂の鞍部から下り、車へ》

鉄塔から下って下って、ようやく最低鞍部を見つけた。明確な峠道が下っている。倒木ぐらいは我慢して通過する。ところが谷の出合いが倒木に埋まっていた。谷沿いの踏み跡に入ったが、すぐに全く踏み跡が無くなった。

そう言えば谷の出合いの手前で、2mくらい下に道があったような気がするがもう遅い。夏ならとても歩けないようなところを下って行くと、ようやく前方に道が見え、ここが亀坂林道の終点だった。あとは亀坂林道を下り、小三洞林道に出合うとすぐ先に車が待っていた。

峠道 谷にあった標識 亀坂林道終点
         峠道                     谷にあった標識                 亀坂林道終点

《感想》

一つのキィーワードが分ると一気に解けるクロスワードパズルのように、いとも簡単に解けた。ただ最後の旧峠道を外したのはご愛嬌としておこう。

次回は亀坂林道から柳島山に行き、長尾へ下ろう。そうすれば、汾陽寺山から柳島山までがつながる。
とは言え、あまり意味があるとも思わないが・・・・・ 。まあ、精神安定剤としての効果は抜群だ。



美濃一人山名録09汾陽寺山・編笠嶽